最近は少しずつ柄物のシャツやパンツ、ボーダーなどのTシャツを着てる人を見かけます。
しかしファッションの主流はまだまだ無地のシャツやTシャツ、パンツのシンプルな服を好んで着る人が多数。
こういったシンプルなファッションはノームコアとも呼ばれています。
ファッション業界ではそろそろ脱ノームコアだろうとか言われてますが僕はそうは思わない。
なぜなら今でもシンプルベーシック提案のユニクロが好調ですから。
もちろんこのままずっとシンプルなファッションが続くとは限りません。
ただ、ファッションのベースになるものはこのシンプルな服同士の組み合わせで、そこに柄物やデザイン物の服をプラスした着こなしがしばらく続くのではと考えています。
特にメンズの場合、レディースと違って柄物やデザインされた服の着こなせる人がかなり限られます。
大人になって恥をかくかもしれないというリスクを背負ってまで新しい物にチャレンジしようと思わないからです。
であれば言葉はあまり良くないですが、無難なファッションでそれなりに見えれば良いだろうと。
シンプルなファッションが続く背景と理由はこのように考えています。
で、前置きが長くなりましたが今回の話はそんなシンプルなファッションの中でも覚えておくと便利なファッションのカテゴリーの話をしたいと思います。
このカテゴリーを整理してシンプルなファッションにする事でシンプルだけどオシャレなコーディネートが実践出来るようになります。
今回はそんな話。
代表的な3つのカテゴリー
さて、カテゴリーと言っていきなり説明に入ってもおそらく頭に入りにくいと思います。
なのでまずは料理に例えて説明していこうと思います。
料理と一言で言ってもかなり広いですよね。
なので、和食、洋食、中華 などにカテゴリー分けにするとどんな料理が出てくるかふわっと想像出来ると思います。
もう少し細かくすれば、イタリアン、フレンチ、インド料理、タイ料理、メキシコ料理などなど。
ほとんど国別にカテゴリー分けされますね。
そして、和食といったらご飯に味噌汁、中華はエビチリや青椒肉絲、イタリアンならピザとパスタ と、そのカテゴリーのアイコン的な料理も想像出来ると思います。
ファッションの場合、料理にあたるのがカジュアルなファッション。
ここでいうカジュアルファッションとは私服や街着など普段着る服装を指します。
私服や街着にはルールがなく何を着ても自由ですよね。
なので、普段着る服がカジュアルな服ではどんな服装か想像しにくい。
そこで料理同様にカテゴリー分けする事でザックリと広い意味の私服、街着を整理して考えられるようになるのです。
このカテゴリーは細かく考えるとかなり色々な種類があります。
なので今回は代表的なカテゴリーのお話をします。
1 スポーツ
これは分かり易いかと。
スポーティーブとも呼ばれてます。
スポーティブとは遊び戯れる、活動的、健康的 スポーツ的などの意味。
スポーツは運動や競技する時に着用する服だけでなく、活動する時の機能性などを重視した服も含まれます。
スポーツ競技で着用される服、というなこの場合はユニフォームですね。
その目的は競技をよりスムーズに行えるとか競技を向上させるといった物になります。
このような目的からスポーティーブな服とは機能性が備わった現代的な衣類と考えられます。
ここで注目なのが素材です。
衣類に機能性を備えるには、この素材がその役割を果たしていると言って良い程です。
その素材の機能性とは吸湿性、保温性、耐久性、安全性 などが挙げられます。
そしてこの機能性が備わっている素材が化学繊維や合成繊維などの人工的に開発者された物になります。
何故素材の話なのか?ですがスポーティーって何?と思った時に素材が人工的な物と考えると分かり易いからです。
ナイロン素材でシャカシャカした素材のウィンドブレーカーは風を通しにくい機能性のある現代的な素材を使った衣類です。
このような服全般がスポーティーな服になります。
スポーティーの代表的なアイコンの服は スゥェットやパーカー、ナイロンのジャージなど。
最近ユニクロにあるブロックテックパーカーなども機能性が備わったスポーティーなアウターと言えます。
photo by http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/400494-06
あと、靴やバックなどアクセサリー全般でいうと スニーカーやニット帽、キャップ デイバック が挙げられます。
スニーカーは機能性が優れたハイテクスニーカーがよりスポーティーな印象が強いとも言えます。
2 ミリタリー
これは簡単に言うと軍で着用を義務付けられている軍服や作戦行動中に着る服を指します。
軍というだけあって、その服の目的は戦争でミッションをこなす上で必要な要素が備えられているか?にあります。
必要な要素とは、外での活動が基本なので防寒、活動する際に色々な物が必要になるのでそれをストックさせておけるポケットなど。
服のデザインは全て目的を果たす為に必要な意味があると言えます。
これはスポーティーの機能性とはまた別の目的になります。
そんなミリタリーの代表的なアイコンは今なら MA1 が分かり易いでしょう。
photo by http://www.jalana-web.com/DD/GoodsImage/alpha3/ma1-imp-grn_p1.jpg
MA1はアメリカの空軍が飛行高度の上昇に伴い衣類に付着した水分の凍結を防ぐ為にナイロン素材で作った防寒着になります。
さすがアメリカの軍人用だけあって本場物のMA1は巷で売られてるのに比べゴツい作りになっています。
でかくてゆったりめで普通の人だとかなりダボダボのシルエットになります。
他に代表的なミリタリーアイテムと言えばカーゴパンツ。
一時期流行りましたが今はほとんど見かけません。
ピーコートやN3Bなどもミリタリーのアイコン的なアイテムと言えます。
あとこれは服ではありませんが迷彩柄なども代表的なミリタリーのアイコンでしょう。
3 エスニック
エスニックとは人種の、民族のという意味で、その名の通り民族衣装や古い時代の服装の事を指します。
素朴で田舎風、民族衣装のようなデザインになります。
これはスポーティーと真逆に考えると分かり易いです。
スポーティーは機能性を備えた人工的な素材の現代的な服。
対してエスニックとは自然の天然繊維の素材で作られた古典的な服になります。
昔の時代の服なので素材はやっぱり自然から取れる物に限定されてしまうんですよね。
なので、ウール(毛)やコットン(綿 )、麻の素材が代表的になります。
エスニックの代表的なアイコンは今の時期であれば麻の素材のアイテムと言えます。
麻のシャツ、麻のパンツ、麻のストールなど。
また、皮素材のサンダルやエスパドリーユなどの靴もエスニックなアイテムと言えます。
こちらはエスパドリーユ。
photo by https://i0.wp.com/xn--bckc6dk0c9bvdydva9dygg.jp/wp-content/uploads/2015/07/espa-kakuyasu.jpg?resize=300%2C360
エスパドリーユはスペインの伝統的な靴になります。
これらの素材は全て天然の素材になっています。
また、自然をイメージさせる花柄や刺繍などもエスニックなアイコンになります。
エスニックというとこちらのようなファッションを想像する人も多いかもしれません。
photo by http://img21.shop-pro.jp/PA01339/744/product/109510042_th.png?cmsp_timestamp=20161106123507
これは確かに民族調ではありますが、かなり濃くなりすぎでコスプレ感が強くなってしまいます。
決して否定する訳ではありませんが、共感する人は少ないと言えます。
ここでいうエスニックな服とは麻を素材に使ったシンプルな服になります。
photo by https://farm5.staticflickr.com/4242/34950996461_d4d13b8268_o.jpg
こちらはおそらく麻素材のパンツに上記で紹介したエスパドリーユを合わせています。
この様に天然の麻素材のシャツやパンツにエスパリュードのようなシューズを合わせるだけでエスニックなニュアンスが表現されていると言えます。
カテゴリーの整理とコーディネートの合わせ方
ここでは3つ程代表的なカジュアルのカテゴリーを紹介しました。
ここで1つ言いたい事が、この3つのカテゴリーのうち1つの物を全て全身で着てしまうと私服や街着としては可笑しな事になってしまうという事。
例えば全身スポーティーにしたらそれは街着でなく、今から運動する人です。
全身ミリタリーはもっとキツくて戦争に行く人になってしまい、全身エスニックは度が過ぎるとコスプレ感が強くなってしまいます。
街着は自由とはいえ、カジュアルなカテゴリーをコーディネートの一部として組み込む事が前提な話になります。
そしてここからが本当に伝えたかった事で、それはこのコーディネートの組み込み方になります。
冒頭で言っていたカテゴリーを整理してシンプルだけどオシャレなコーディネートです。
このカジュアルのカテゴリー分けはなんとなくで考えている人がほとんどです。
その為、普段の服のコーディネートにカテゴリーがごちゃ混ぜになりがち。
料理の例えに戻りますが、和食と洋食と中華が備わった1品と聞いて美味しそうな料理と想像できますか?
…………大丈夫か?
が素直な感想ではないでしょうか。
このようにカテゴリーがごちゃ混ぜのコーディネートはシンプルなファッションとは言い難い物になってしまうのです。
しかし、先ほど紹介したようなカジュアルなファッションでもカテゴリーを整理して考えるとごちゃ混ぜにならずに済むのです。
では、どうすればごちゃ混ぜなカテゴリーにならないコーディネートになるのか?ですが
コーディネートに合わせるカテゴリーを2つに絞って組み込む事でシンプルなファッションながら統一感のある組み合わせになります。
そのうちの1つはカジュアルな服であり、先ほど挙げたカテゴリーの1つになります。
そして、もう1つがきれいめ、トラッド、ドレスのアイテムになります。
この3つは呼び方が違うだけで意味は同じです。
きれいめとはスーツの要素がある服で代表的なアイコンはジャケット、白シャツ、スラックス、シンプルな皮のシューズになります。
スーツの要素に関してはこちらでも詳しく記載されてますので参考にして下さい。
30代以上の方コチラ
⇒30代、大人のメンズファッションに変えたい人が実践すべきシンプルな5つのポイント
20代やその下の世代の方はコチラ
⇒20代後半になる人が必ず気付くべき大人っぽいファッション3つのポイントとは【メンズ】
例えばカジュアルな服のスポーティーなカテゴリーの服ときれいめな服。
この2つの組み合わせにすればシンプルかつオシャレな街着がコーディネートで表現されるという訳です。
こちらをご覧下さい
これはカジュアルでスポーティなカテゴリーときれいめな服の2つの組み合わせのコーディネートになります。
スポーティ×きれいめ コーディネートの内訳
スポーティ⇒ニット帽 インナー(中に着た服)パーカー シューズ スニーカー バック デイバック
きれいめ⇒アウター(上着)セットアップのジャケット パンツ セットアップのスラックス
次はミリタリー×きれいめ
ミリタリー⇒アウター(上着)MA1
きれいめ⇒パンツ 黒のスキニーチノ シューズ シンプルな革靴 白のTシャツ
ミリタリーアイテムのMA1に対してきれいめな細身のチノパンと黒い革のシューズを合わせたコーディネート。
『Tシャツやチノパンはカジュアルじゃないの?』とツッコまれそうです。
ザックリ言うと白の無地なTシャツは限りなくきれいめなアイテムに近いカジュアルな服になります。
これがディズニーキャラが真ん中にガッツリプリントされているTシャツだと完全にカジュアルなTシャツになります。
分からない人はは先ほどのリンク先の記事に詳しく記載されてますので是非読んで下さい。
カジュアルなカテゴリー分けは細かく考えるとそれこそ物凄い沢山の数になります。
例えば音楽に関連した、ロックやパンクな要素 だったり、トレンドでその時代を牽引したモッズやグランジなどの流行もカテゴリーとして考えられます。
それらをカテゴリー分けし整理してコーディネートに組み込む事で、ファッションに統一感が生まれシンプルながらオシャレに見えるという分けです。
今回は3つだけ代表的なカテゴリーを紹介しましたが、また機会があれば色々な種類のカテゴリーをご紹介します。