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今回はビジネスカジュアルについて。
ここ数年ビジネスのシーンではクールビズを始めファッションのカジュアル化が進んでいます。
私服で働けるITやWEB関連の職種や週に何回かカジュアルデーを設ける企業も増えてきています。
昔とは違い仕事はスーツで十分という訳にもいかず今ではスーツを少し着崩した場面が求められる事が増えています。
『でもカジュアルとはいえ仕事着でしょ?どんな服装にしていいかいまいちよく分からない』
『仕事着だから無難にしてしまう。』
そーです。
こういうビジネスカジュアルに戸惑っている声がかなり多いのです。
そこで今回はビジネスカジュアルを徹底的に解説します。
メンズのビジネスカジュアルの基本
ビジネスカジュアルのベースはジャケパンと呼ばれるジャケットとパンツが別々になっているコーディネートが基本です。
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テーラードジャケットにシャツ、スラックスに革のシューズとスーツに近いコーディネートになっています。
スーツは基本的にはジャケットとスラックスの上下セットで売られています。
対してジャケパンのジャケットとパンツは単品で別売りされています。
ちなみにジャケパンスタイルのパンツの形はほとんどがスラックスの形になります。
このようにジャケットとパンツを上下で別々に組み合わせる事でスーツスタイルよりも少しカジュアルに見せている事が特徴です。
シューズやベルト、ネクタイ、バックなどの小物も基本的にはスーツに合わせるような物でOKなのですが、ややカジュアル感のある物を合わせてもOKになります。
これは後程詳しく説明します。
このジャケパンのスタイルにその季節に対応したアイテムを加えていきます。
冬場はシャツの上から重ね着するニットやジャケットの上に羽織るコート、夏はジャケットの中にきる襟付きのポロシャツなどがあります
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また、ジャケパンのジャケットやパンツもその場面や季節によって色や素材などを変化させる必要があります。
その辺りを解説していきます。
メンズのビジネスカジュアルで重要なTPO
ビジネスカジュアルのベースとなるジャケパンスタイルで重要なのがその場面に合った服のチョイスです。
その場面に合った服装はTPOと呼ばれています。
ビジネスカジュアルではこのTPOが出来ていれば仕事の内容に付加価値を加える事が出来ます。
例えば取引先への商談にシワが入ったヨレヨレのシャツを着ていく人はいませんよね。
仕事内容が1番ですが見た目の印象も良ければ、それだけ仕事が評価され易いという事です。
また、ジャケパンはTPOに合ったコーディネートをするだけで周囲の人にオシャレな印象を与える事も出来ます。
ではビジネスの場面でのTPOとはどんな場面なのでしょうか?
一言にビジネスと言っても色々な場面があります。
取引先に商談に行く場面、デスクワークのみの1日など仕事の内容によってその場面は若干変化します。
その場面は大きく3つに分ける事が出来ます。
1 社内でのデスクワーク
社内のみの状況で周囲の人も社内の人間。
経理や人事、総務などのバックオフィスもこれに含まれます。
2 商談やプレゼンなどの場面
取引先へ行って商談したり、重要なプレゼンなどの場面です。
社内の人だけでなく社外の人に会ったりコミュニケーションする場面。
3 会社の集まり、社内のパーティーなど
取引先、お得意様を呼んだパーティー、社員総会など普段の仕事とは別の華やかな場面。
この3つに当てはまる場面は職種や仕事の内容によって全て当てはまる人もいれば、1つだけの人もいます。
この3つの場面で服のチョイスを分けるという事です。
ちなみにこの場面事の服装の使い分けは女性が自然に行ってる事なので、これが出来るだけで間違いなく服装がオシャレと評価されます。
メンズのビジネスカジュアルの服の選び方
実はジャケパンのコーディネート自体はそれほど難しくありません。
なぜならコーディネートするアイテムがジャケットとシャツとパンツ(スラックス)に革靴と決まっているからです。
基本的にこよ4つのアイテムをベースになります。
このベースに冬はニットを重ね着したり夏はポロシャツなどを中に合わせるといった事が加わるのみです。
なので服のチョイスとはジャケットやシャツ、パンツの色と素材のチョイスになります。
このアイテムの色や柄、素材をTPOの場面事に使い分けていくのです。
これは先ほど分けた3つの場面の位置付けになります。
フォーマルとはより畏まった状況になり、カジュアルはその逆でリラックスした状況になります。
そして、ジャケパンの色や柄、素材も同じようにフォーマルからカジュアルの位置付けがあります。
これを把握する事でその場面に適した色や柄、素材を選ぶ事が出来ます。
例えばウールのスラックスと綿のチノパンではウールのスラックスの方が少しカッチリした印象になるというは分かると思います。
これを場面事に当てはめてコーディネートしていくのです。
これを4つに分けて解説していきます。
ジャケット
ビジネスカジュアルのメインとなるジャケットを解説します。
色、柄
ビジネスカジュアルで使用するジャケットの主な色は、紺、グレー、茶色 の3色です。
最近では茶色はほとんど見かけませんがビジネスのベースの色である事には変わりません。
また、グレーはトーンの濃度で色合いが変化します。
黒に近い濃い色はチャコールグレー、白に近い薄い色はライトグレーなど。
これらのグレーの色は季節によって使い分けするのがスタンダードになっています。
春夏の季節は明るいライトグレー、秋冬は暗めのチャコールグレーが良いでしょう。
基本的に暗めの濃いトーンがフォーマルに近く、明るめの薄いトーンほどカジュアルな印象になります。
柄に関しては無地よりもカジュアルな印象になります。
ビジネスカジュアルで使用される柄は、ストライプ、チェック柄が主になります。
素材
ジャケットの素材もいくつか種類があります。
ビジネスカジュアルではウール素材、コットン(綿)素材、ジャージ素材 の3つが主に使われる素材になります。
ウール素材はスーツとほぼ同様の素材で表面に艶がある素材です。
コットン素材はウールに比べると表面にはりがある素材になります。
ジャージ素材は生地が柔らかく動き易いので着心地が抜群です。
また、シアサッカーやコーデュロイといった季節感のあるカジュアルな素材もあります。
シアサッカーは主に夏場に使用される綿素材の物で織り方に縦の凹凸がありストライプのような模様になるなが特徴です。
コーデュロイは主に冬のカジュアルな素材で素材の表面が凹凸でザラザラした触り心地が特徴になります。
例えば紺で無地のウールのジャケットはこの中で1番フォーマルに近いジャケットになります。
逆にライトグレーで無地のジャージジャケットはかなりカジュアルなジャケットになります。
ただ、ジャケット単品の位置づけはフォーマルよりでも組み合わせるシャツやパンツ単品の位置づけがカジュアルであればトータルコーディネートの印象はカジュアルよりになります。
ここではジャケット単品の位置づけを図で示していますが、最終的にはコーディネートするシャツやパンツと合わせたトータルでバランスは判断するものになります。
シャツ
色、柄
ビジネス カジュアルで使用するシャツの色や柄もある程度決まってきます。
主に使う色として 白、薄いブルー の色で柄は白をベースとしたストライプとチェックになります。
柄の場合、あまり大きめの柄だと主張が強くなってしまうので小さく細かい柄がビジネスではスタンダードになっています。
大きめの柄とは例えばチェックの場合だとチェックの線が太かったりチェックの四角が大きかったりといった柄になります。
やはりフォーマルな場面では白が1番になります。
これは冠婚葬祭などで使用されるシャツの色が白だからです。
また、柄があるストライプやチェックが少しカジュアルな印象になります。
パンツ
パンツの場合、形がスラックスと決まっています。
なのでやはりスラックスの色や素材が重要になってきます。
色、柄
ビジネスカジュアルで使用するパンツの色もジャケットとほぼ同じですが、もう少しバリエーションが増えるのが特徴です。
主に使う色が 紺、グレー、ベージュ といった色でここに白なんかも加わる事が出来ます。
また、これは企業にもよりますがデニムなどもOKなところもあるので明るいブルーなんかも色としては加える事が出来ます。
また、柄の場合もチェックとストライプがスタンダードになります。
素材
やはりほとんどジャケットと同じ素材になります。
コットの素材のパンツは綿パンと呼ばれていますが、形はウールのスラックスと同じ形になります。
唯一ジャケットと違うのがジャージ素材。
ジャケット、シャツ、パンツのコーディネートを考える時、まずはその場面はどんな場面なのか?を考えます。
そして各アイテムの色や柄、素材を考えます。
最後にその場面と各アイテムの場面に適した色や素材のコーディネートバランスを考えます。
コーディネートのバランスとは服の色や柄、素材がその場面に対してフォーマルすぎないか?やカジュアルすぎないか?のバランスになります。
ネクタイ
ビジネスシーンでのネクタイの場合は色や柄で多少アクセントを加えても良いとされます。
しかし、明るい色や大きめの柄は相手に与える印象が強くなりその印象がネガティブになる可能性もあります。
なのでここでは色や柄を絞る事をオススメします。
色は 紺、グレー、茶色 の3色。
柄は無地、小紋柄、ストライプ の3つ。
ちなみにこちらが紺の小紋柄タイです。
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これを違う組み合わせで揃えるだけで十分です。
また、夏限定ですがカジュアルなニットタイもオススメです。
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ただしカジュアルな印象になるので重要な商談やプレゼンには向いていません。
例外としてパーティなどのシーンで差別化する為に色物のネクタイを付けるのはアリです。
靴、ベルト
ビジネスカジュアルの靴とベルトの色は基本的には同じにするのがスタンダード。
色は黒と茶色の2色。
ただし、黒の場合、若干コーディネートが重くなるので茶色がオススメ。
メンズのビジネス カジュアルのコーディネート
個々のアイテムそれぞれの位置付けが把握出来たので、今度はそれらをコーディネートした事例を。
1 自社内でのデスクワーク バックオフィスなど
この場面は社内で周囲の人も社内の人間なので少しカジュアルでリラックスしたコーディネートに。
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ジャージ素材のネイビーのジャケットに白ベースのチェックシャツ、ライトグレーのスラックス。
全体的に色や素材がカジュアルなアイテムが多いコーディネート。
動きやすくカジュアルな雰囲気なので社内でもリラックスした印象を与えます。
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こちらはユニクロのカジュアルなジャージ素材にちかいストレッチジャケット
ノータイというのとベージュのパンツがポイント。
パンツの素材がコットン素材でベージュだとカジュアルな印象が強まるのでオフィスでもやはりリラックスした雰囲気になります。
2 商談や重要なプレゼンの場合
この場面では商談やプレゼンする相手への信頼性や説得力が重要になってきます。
なので必然的にフォーマル度が高いコーディネートになります。
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2つのコーディネート共に紺をベースにしたジャケパンのコーディネート。
色が無地の紺とグレー、茶などのベーシックになっており上記のコーディネートに比べ引き締まった引き締まった印象になります。
色の印象として濃い色の黒やチャコールグレー、紺などの色は厳粛や威厳、経験豊かな印象を与え軽く見られないようにする効果があります。
商談やプレゼンのジャケパンはこれ位の締まったコーディネートにすると相手に説得力と信頼の印象を与えられるでしょう。
3 会社の集まり、社内のパーティーなど
普段とは違う雰囲気で商談ほど固くないにしても社内でのリラックスすぎる格好も微妙なところ。
華やかな場とはいえあまり周囲と差が出てしまい浮いてしまう格好になってしまうのは避けたいところ。
なのでコーディネートバランスのさじ加減が必要です。
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こちらのコーディネートのポイントはネクタイとベージュのパンツ。
ベーシックでカッチリした紺のジャケットの少し明るい柄のネクタイで華やかさを少しプラス。
パンツはベージュのコットンパンツで少しカジュアルな雰囲気に。
上半身と下半身で印象が対照的なコーディネートが絶妙なバランスです。
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こちらはライトグレーのジャケットにストライプのネクタイ、紺の綿パンになります。
ライトグレーのジャケットやパンツはチャコールグレーに比べて明るいトーンなのでモダンで華やかな印象になります。
明るい色というと白やブルーなどの色が思い浮かびますが、ビジネスシーンの場合取り入れるのは相当な難易度になります。
現実的に考えるとライトグレーのジャケットは非常に使い勝手が良く、合わせるパンツやネクタイを工夫するだけで色々な場面で活躍出来る1着です。
以上がビジネスカジュアルのコーディネートになります。
それぞれのシーンでアイテムの色や素材を使い分けたコーディネートがビジネスカジュアルをオシャレに着こなすコツです。